朝食を食べると太る方が相談に来ることがあります。

確かに、普段たべていない状態から朝食を摂り入れると太る可能性があります。

なぜ太るのかですが基礎代謝・血糖値の調整力の低下だと推測できます。

朝食を食べないと基礎代謝が下がりやすいです。

理由は糖新生にあります。

夜寝てる間は食事が入って来ませんし、朝起きてからも空っぽのままです。

その間、中性脂肪や筋肉を分解して血糖値を維持します。

糖新生が長期的に続くと肝臓や腎臓の機能に悪影響を及ぼします。

今回は朝食を食べるとほんとに太るのか?をお伝えしますね。

令和元年の国民健康栄養調査では

20~30代の勤労女性では約5名のうち1人が朝食を欠食(朝ごはんを食べない)しているとわかっています。

朝食を食べない群はどんなデメリットが起こるのかというと

・除脂肪量(筋肉量)の低下

・骨密度の低下

・肥満

・体調不良

に起こりやすいそうです。

これは単純に食事頻度が減ることが関係するとのこと。

1日の栄養摂取状況は左が朝食摂取群・右が朝食欠食群です。

総摂取カロリー:1783Kcal 1508Kcal

たんぱく質:64g 52g

糖質:229g 191g

鉄:6.4g 5.7g

このように貧血や鉄欠乏に関連が強そうな栄養素は、朝食欠食群すると不足しやすいですよね。

1日の摂取量でみるとさほど差はありませんが、これが習慣化することで身体に大きな影響を及ぼすことも。

ヘモグロビンやフェリチン、AST、ALTの数値も悪化傾向になります。

朝食の欠食が習慣化されることで、想像以上に体の不調を引き起こしています。

特に鉄欠乏による貧血は悪化後に自覚することも多く、改善に時間がかかることもあります。

さらに欠食することで、血糖維持するために糖新生(タンパク質分解)を行う時間が長くなります。

つまり、体タンパクが分解されてしまいます。

髪、筋肉、爪、皮膚、臓器などのことです。

ヘモグロビンやフェリチンも鉄を輸送したり貯蔵するタンパク質です。

糖新生が慢性化していると分解され、数値が下がります。

そして朝食摂取群と朝食欠食群の体重や体脂肪率の差を比較してみましょう。

体重(Kg):51.7 52

身長(㎝):158 160

BMI:20.6 20.2

体脂肪率(%)28.7 27.5

ダイエットや体重を減らすために朝食を抜くことが正義ではないことがわかりますよね。

特に若い女性のあるあるダイエットかもしれませんが、両群に差はありません。

費用対効果が大きければやってもいいと思います。

しかし、これでは朝食を抜いて体調不良や病気を作っているだけになります。

貧血や鉄欠乏を改善するために栄養素の摂取量を満たすことも大切です。

しかし、この研究の結果を見ると欠食をしないことも同じくらい大切であることがわかります。